私が経営するお店でもPayPay決済を導入しました。
個人経営の店舗に電子マネーやクレジットカード決済は導入すべき?その判断基準とはでも書きましたが、店舗ビジネスにとってカード決済手数料は大きな負担になっています。
そこの彗星のように現れた手数料無料の決済システムPayPay。
目次
PayPayとは
【PayPay】はソフトバンクとヤフーが出資するPayPay株式会社が提供するスマホ決済システムです。
ユーザーはスマホにアプリをインストールして、PayPay導入店にあるバーコードを読み込んで金額を入力するだけで決済ができるのが特徴です。
PayPayは銀行口座からチャージして使うこともできますが、クレジットカードと連携させることで自動的にクレジットカードから支払うこともできます。
PayPayを導入すべき理由
手数料無料というコスト面、顧客獲得という集客面を考えると、現状PayPay導入のメリットはデメリットを大きく上回っています。
消費者還元事業者登録ができる
2019年10月から始まる消費者還元事業によって、キャッシュレス決済を導入して消費者還元事業者登録をしているお店での買い物には、消費者に対して5%のポイント還元が行われます。
これは消費者にとって大きなインパクトがあり、お店選びに影響を与える可能性が極めて高いです。
PayPayは消費者還元事業の対象となっており、PayPayを導入していると、この消費者還元事業者登録の申請を代行してくれます。
決済手数料が無料
なんといってもこれです。
通常店舗でクレジットカード決済や電子マネー決済を導入すると、最低でも3.24%の決済手数料をお店が負担しなければなりませんが、PayPayではこの手数料が無料です。(2018年12月現在)
PayPayの店舗向け案内ページではこのような注意書きがあります。
※決済手数料は、本サービス開始日より3年間は無料といたしますが、その後は有償化する可能性がございます。有償化する場合は告知いたします。
入金が早い
累計決済金額が10000円以上になると、
ジャパンネット銀行:翌日
その他の金融機関:最短翌々営業日
と入金サイクルが早く、資金繰りを圧迫しません。
決済オペレーションが簡単
クレジットカード決済のようにユーザーのサインや暗証番号の入力は必要ありません。
専用の端末も不要で、バーコードが発行されたらすぐに利用開始できます。
PayPay負担のポイントバック
ユーザーを獲得するために、PayPayで支払いをすると決済金額の20%をPayPayポイントで還元するというキャンペーンを行っています。
【開催期間】2018年12月4日9:00~2019年3月31日23:59で、バック金額が100億円に達するまで続けるようです。
お店はPayPay側の負担で、商品やサービスを20%割引で購入してもらえるのです。(※2018年12月14日に終了)
20%バックキャンペーンが終わっても、それ以降は支払い金額の0.5%相当のPayPayボーナスがユーザーに付与されます。
100億円キャンペーン第二弾
2019年2月12日~5月31日まで(100億円に達したら途中で終了)、またまた20%バックキャンペーンが開催されます。
しかしながら今回は縛りが多くなり、1回の支払いにおける上限が1000円に制限されたので、高額商品ではなく飲食店のような単価の安いお店にも利用が回ってくるかもしれません。
PayPayのポイントは出金できない
ここがもう一つの大事な味噌です。
PayPayのポイント還元は決済した翌月の10日にユーザーのアプリに反映されますが、このポイントは銀行口座などに出金することはできず、PayPay決済で消費するしか使い道がありません。
ということは20%のポイント還元を受けたユーザーのPayPayには、他に使えないポイントが100億円分あるということで、そのポイントをお店で使ってもらう為にはPayPay決済を導入する必要があるのです。
逆にPayPay決済を導入していない店舗は、同じ商品やサービスを扱っていてPayPay決済ができる同業他社店舗に顧客を奪われてしまうかもしれません。
「使えるお店を地図から探す」に掲載される
出金できないPayPayユーザーはポイントが使えるお店を探します。
アプリ内でPayPayが使えるお店一覧を表示することができ、PayPay決済を導入しているとここに自分のお店を表示させることができます。
Alipayも決済手数料0%
PayPayコードでAlipayも使え、その決済手数料も無料です。
電子マネー・クレジットカード決済を導入した方がよいのはこんなお店で「外国人観光客がターゲット」というのも書きましたが、特に中国人観光客にはAlipayの決済がよく遣われています。
Alipayを導入済みの店舗様は、決済手数料負担が0%!【PayPay】
PayPay導入のデメリット
特にデメリットは見当たらないのですが、強いて挙げるとするなら数年後に決済手数料が有料になることくらいでしょうか。
ただし、その場合でも決済手数料負担が大きいと感じたら店舗でのPayPay決済を取りやめれば良いだけの話ですので、さほど大きなデメリットではないと思います。
PayPayの導入方法
まずは自分のスマホにPayPayアプリをインストールします。
そしてアプリ左上の三本線をタップし、続いて現れる画面で「加盟店に登録」を選択します。
あとは現れる画面に従って項目を入力していけば申し込みが完了し、このような画面ができてきます。
PayPayの加盟店登録方法
こちらのバナーから【PayPay】の公式サイトに飛べますので、「加盟店申し込みをする」をクリックして登録申請しましょう。
PayPay審査が通らない業種
2018年12月現在、バーや通常の飲食店では導入できますが、キャバクラやクラブなど風営法対象の店舗ではまだ審査が通らないようです。
そのうちクレジットカード決済のように夜の業界でも導入可能になっていくとは思いますが、それまでナイト業界はPayPayの恩恵が受けられないという状況です。
残念ながら審査に通らないお店さん向けに、手数料が安くて入金が早いカード会社をまとめておきます。
手数料が安くて入金が早いカード会社
AirPay(エアペイ)
AirPAYはリクルートグループが運営するカード決済システムです。
クレジットカードはもちろん、PayPayなど他のQRコード決済もほとんど対応済みなので、AirPayがあればもうそれでキャッシュレス対応OKです。
手数料
Visa、MasterCardR、American Express:3.24%
JCB、Diners Club、Discover:3.74%
交通系電子マネー:3.24%
入金サイクル
Square(スクエア)
スクエアはカードリーダーを購入すればスマホやタブレットでカード決済ができます。
手数料
3.25%~
入金サイクル
Times Pay(タイムズペイ)
100円パーキングのパーク24株式会社が運営するTimes Pay(タイムズペイ)です。
手数料
Visa、Master:3.24%
Diners:3.74%~
電子マネ:3.24%
入金サイクル
月2回、振込手数料無料
ドリームペイメント
手数料2%からのクレカ決済。ドリームペイメントは、支払いサイトが長くなりますが、最安値の手数料でカード決済を提供しています。
手数料
VISA、JCB、Master、AMEX、Diners、SAIZON、銀聯:2%~
入金サイクル
10日、20日、末締めのそれぞれ40日後
これまでクレジットカード決済導入に躊躇していた店舗さんでも、この内容なら踏み切れるのではないでしょうか。
PayPayのポイント還元キャンペーン&店舗の負担ゼロは、決済市場を獲りに行くぞという強い意気込みが見えます。
リスクがないのであればそのビッグウェーブに乗ってみるのも手だと思います。