値決めは経営

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「値決めは経営」リスクの高い値下げをする前に考えるべき事

お店が暇だと「値下げした方がいいのかな?」と弱気になってしまうことがあると思います。

しかしながら安易な値下げは売上の低下やコストの増加を招き、自分の首を絞めるリスクをはらんでいます。

値下げはリスクが高い

値下げにはリスクが伴い、最悪の場合立ち直れないほどの打撃になることもあります。

値下げ分以上に集客しなければならない

当たり前の話ですが、値下げをするのであればその分多くのお客様に来てもらわなければ売上を維持できません。

そこで値下げ率と売上維持に必要な客人数UP率を計算してみました。

値下げ率 客人数UP率 1000人だと
10% 11.1% 1111人
15% 17.5% 1175人
20% 25% 1250人
30% 42.9% 1429人
50% 100% 2000人

もともと月間の客人数が1000人だった場合、50%の値下げをすると2000人の客人数が必要になってくるわけです。

値下げをして売上維持では意味が無いので、このラインを最低限として、本来はもっと客人数を増やさなければなりません。

・エリアのターゲット人口的にそれだけ人数が増える余地があるのか?
・それだけ客人数が増えても入れる席数があるか?

このような問いを立ててみる必要があります。

売上が減少する

値下げしても客人数が増えなかった場合は、単純に値下げ分だけ売上が下がってしまうというリスクがあります。

しかも一旦値下げしてしまうと値上げをするのは困難です。

後述しますが、「値下げをすれば売れる」と確信を持って言えなければ値下げをすべきではありません。

コストが増加する

値下げをすると当然原価率が高くなります。

さらに値下げによる客人数増加に伴って人員を増員しなければならない場合は追加で人件費もかかります。

上記では「売上維持」に必要な客人数増加率を示しましたが、「利益維持」に必要な客人数増加率はさらに高くなるはずです。

安さは安さに負ける

ビジネスの格言に「安さは安さに負ける」というものがあります。

言葉通り安さに釣られて購入した顧客は、もっと安い商品やサービス、代替品に簡単に乗り換えるという意味です。

周りを見渡して、自分の売っている商品やサービスを、構造的にもっと安く提供できるような企業があれば値下げは失敗に終わる可能性が高くなります。

値下げを実行すべきなのはこんな時

値下げをする前に考えなければならないことは、「この商品・サービスは値段を下げれば売れる」と言えるかどうかです。

・そもそも商品やサービスにニーズがある
・ニーズを満たす機能や品質を備えている
・機能や品質が競合に対して劣っていない
・商品やサービスはすでにターゲット層に認知されている

ここまで言えて初めて

この商品・サービスが売れないのは値段が高いからだ→値段を下げれば売れる

と言えるのです。

値決めは経営

KDDI、京セラの創業者の稲盛和夫氏は、その経営哲学の中に「値決めは経営」という考えをお持ちです。

経営の死命を制するのは値決めです。値決めにあたっては、利幅を少なくして大量に売るのか、それとも少量であっても利幅を多く取るのか、その価格決定は無段階でいくらでもあるといえます。

どれほどの利幅を取ったときに、どれだけの量が売れるのか、またどれだけの利益が出るのかということを予測するのは非常に難しいことですが、自分の製品の価値を正確に認識したうえで、量と利幅との積が極大値になる一点を求めることです。

「量と利幅との積が極大値なる一点を求める」というところが値決めの最重要ポイントですね。

リスクの低い値下げ方法

リスクが高いとは言え、値下げが効果的な集客方法であることは確かです。

そこで少しでもリスクを抑えて値下げする方法を紹介します。

期間限定の値下げ

1週間とか、曜日とか、期間を限定して値下げする方法です。

ハッピーマンデーみたいな感じで、来客が少なくなりそうな日に定例化してやっているお店が多いです。

しかしこれもやり過ぎると「値下げしてる日にしか買わない」ということになる恐れがあります。

ターゲットを限定して値下げ

新規来店や、利幅が大きい特定の顧客層に限定して値下げする方法です。

お店の顧客を観察して、どの顧客層が多くの利益をもたらしてくれるかを考え、その顧客層に対して特別価格を設定するのは合理的な値決めです。

特定の商品だけ値下げ

複数の商品がある場合は特定の商品だけ値下げするというのが低リスクです。

居酒屋などであれば「ハイボール50円!」のように、特定の商品だけ大きな値下げをして話題作りや集客ネタにすることもできます。

ポイントやクーポンで実質値下げ

値下げする以上来店回数を増やして欲しいというのがお店の本音です。

なので次回に使えるポイントやクーポン券を付与して実質的な値下げを行うのも一つの手です。

ドラッグストアやスーパーではよく使われている手法で、もともとの価格がポイント利用を前提に粗利を計算して値付けされていることが多いです。

 

いかがでしたでしょうか。

値下げというのは即効性のある強力な打ち手ではありますが、そのメリットデメリットをしっかりと考えて計算した上で実行することが大切です。

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